チャラい×真面目=事件!?
「色平さん来たみたいね。この毛布も多分。」


「マジかー………起こしてくれりゃいいのに~」


「へえ~。余程気持ちよさそうに、寝・て・た・ん・だぁ~」



しくじったと落ち込む上郡に、自業自得だと蠍髪は楽しそうに言う。



「うるせ―…………」



「取り敢えず食べたら?せっかくだし。」


「取り敢えず、そうします……」



蠍髪の口撃に反論する声にも元気が無くなったが、戌籏の促され上郡は差し入れを食べることにした。



「(俺の好物………)」



差し入れの袋の中身は、近くにあるコンビニで大人気商品のおにぎりと、栄養素満点の野菜ジュースだ。



「(んだよ……なんで覚えてんだよ。)」



どちらも上郡の好物で、昼ご飯に食べていたり、色平にペラペラ話したりしていた。


しかし、一緒に食べたことは一度もないし、話しかけてもあしらわれていた。


なので色平が覚えていたことに、ちょっぴり照れくさかった。
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