チャラい×真面目=事件!?
「違う。多分単独。落ちる間際、階段らへんで振り返った時、1人しか確認出来なかったし。…………犯人は凶器を変えた。理由は分からないけど。」


「確実に殺す為ってか?」



犯人が色平を殴った凶器は、倉庫にあった鉄パイプ。


色平が刺された刃物は、傷口からみて小型でナイフの様な形状。


だが、刺した凶器は、現場からも周囲からも見付かっていない。

現場にも同じ形状の刃物らしきものも見付かっておらず、犯人が所持していたものを使い持って帰ったと思われる。


それは、つまり、理由が護身用であっても犯人が誰かを傷付けるという目的は明確だ。


それが、銃刀法違反の刃渡りの長さなら尚更だ。



「っっ……………―――――」


「色平?大丈夫か?時間も時間だ。今日はここまでにしよう。」



浅く息を繰り返して何とか立っていた色平は、思い出したことで興奮し体を動かしすぎたのか見た目の辛さが増している気がする。


医者に許可を取った時間も迫っているということで、上郡は切り上げることにした。
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