チャラい×真面目=事件!?
色平は警視庁の一課へと続く廊下を、コンビニの袋を持って歩いていた。


手伝いは無理でも、差し入れぐらいは……と思ったのだ。


上郡がいくらチャラくても、取り敢えず言われた仕事はやる男だからだ。


まぁ、社会人として当然と言えば当然だが。



「…………………。」



部屋に入って色平は動きを止める。


何故なら、上郡が机に伏せて寝ていたからだ。


机にはパソコンと散乱した資料がそのままなので、纏めている最中に寝入ってしまったらしい。



「(寝るなら仮眠室使えばいいのに。ってか風邪引くし。)」



スーツの上着は隣の椅子に掛けてあって、上郡は薄いワイシャツ姿。


冷暖房完備とはいえ、人の疎らな時間にかけてはいない。


上着だけだと頼りないので、一旦部屋を出て仮眠室へ行き毛布を拝借した。


上郡に毛布を掛け、散らばった書類を少し片付けて差し入れの袋とメモを机に置く。



電気を少し落とし、色平は静かに部屋を後にした。
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