チャラい×真面目=事件!?
学生時代、余程真面目の印象が強かったのか、先生にはよく褒められたが揉め事処理では頼りにされ、クラスメイトには宿題や面倒事の当てにされていた。


警察に入ってから午戸兎の下に配属されるまでは、人間味が無く冷めているとまで言われていた。



これは後から分かったことだが、告白されたのも告白のOKを貰ったのも全て、色平が成績優秀の優等生だったから。


ある意味の憧れの存在ではあったが、肩書きだけに飛び付いた連中は色平を理解しようとしなかったようだ。



両親は適度に真面目で友達もいる至って普通であるから、何故こんな性格なのかは色平自身にも分からない。


真面目をどう直していいかも全く分からないが。




けれど、とても印象に残っている上郡に言われた言葉がある。



―――俺、色平と話してると楽しいわ。



子供の様に無邪気に笑っていた。



今まで一度も言われたことの無いセリフ。



その時は気の利いた返事を出来なかったが、色平も思っていた。



―――私も、上郡さんと話してると楽しい。…と。



数少ない友達にもあまり覚えが無い感情を、上郡からはたくさん感じ取っていた。
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