チャラい×真面目=事件!?
消灯時間をとっくに過ぎた病院の廊下を、非常灯の明かりを頼りに歩く一人の人物。
全身真っ黒なライダースーツの様な格好で、顔はフルフェイスのメットに覆われている。
その人物は静かに、けれど目的があるのか迷うことなく歩いて行く。
人目を避ける様に、上がった階段は数階分。
立ち止まったのは、階段からすぐの少し明かりの付いたある病室の前。
右手に握り締めるのは鋭い刃物。
赤黒いものが、刃と柄の間に付いている。
ガラッ――…………
「!…………誰?」
ベッド脇に置いてある小さな電気スタンドが照らす範囲は、かなり狭い。
左にある開けられた入口のドア付近は、暗いまま。
警戒するように声を出したのは、部屋の主である色平だ。
そろそろ来るであろう上郡は、いつもノックをして小さく声をかけてから入る。
看護師は勿論、午戸兎など他の人もノックぐらいはしてくれる。
ノックせずに入る知り合いは、色平にはいない。
全身真っ黒なライダースーツの様な格好で、顔はフルフェイスのメットに覆われている。
その人物は静かに、けれど目的があるのか迷うことなく歩いて行く。
人目を避ける様に、上がった階段は数階分。
立ち止まったのは、階段からすぐの少し明かりの付いたある病室の前。
右手に握り締めるのは鋭い刃物。
赤黒いものが、刃と柄の間に付いている。
ガラッ――…………
「!…………誰?」
ベッド脇に置いてある小さな電気スタンドが照らす範囲は、かなり狭い。
左にある開けられた入口のドア付近は、暗いまま。
警戒するように声を出したのは、部屋の主である色平だ。
そろそろ来るであろう上郡は、いつもノックをして小さく声をかけてから入る。
看護師は勿論、午戸兎など他の人もノックぐらいはしてくれる。
ノックせずに入る知り合いは、色平にはいない。