幼馴染みを俺はツンデレにする
「ついて来ないでくれないかしら?」
最初の一言がこれだった。
だが俺は諦めない『デレ』をつけるためには今まで離れていた分の情報を取得しなければならなかった.......幾分、私情が混ざっている気もしなくはなかったが。
「待てって花美、一緒の高校だろう?一緒に行こうじゃないか」
それに花美は。
「いやよ」
即答。
若干心が折れそうになった。
「それより拓真、何よ今更私に近づいてきて、一緒の中学に行ってくれなかったくせに」
「しょうがないだろうが区画の境が俺らの家の間なんだから」
「~っ、無理言ってくることだってできたでしょ」
「いや、進言したけど無理でした」
「....はぁ、まあいいわよ...」
よし、言質はとった、これで観察時間が増える。
「さあ行こうぜ、電車来ちまうって」
そう言って昔のように手を繋ぎ(かなり強引に俺手動で)走り出した。
いきなり手を繋がれたからか花美が声ならない悲鳴を上げた気がしたが無視した。
よし師匠!あんたの言う通りになった!ありがとう!
ちなみに師匠とは、拓真のよく使う掲示板のユーザーだったりする。