キミのとなり
プラネタリウムが終り私達は
近くの公園に星を見に来ていた。
亜嵐の事をさっきから呼んでいるのだが
ずっと上の空で返事がない。
「ねぇ!!!」
「…。」
「ねぇってば!!」
やっぱり返事がない。
亜嵐はさっきから何か
考えてるみたいだった。
「ねーぇ!!」
と体をゆすってみると、
「あ、ごめん。ボーっとしてた。」
「もぉ!何回呼んだことか。
何か考え事でもしてたの?」
「いやぁ、流れ星ねぇーかなって
ずっと探してた。」
「それで、あたしの声が
聞こえなくなるような真剣な顔で
空見上げてたんだ(笑)」
なんだ、そんなことかって少し
からかって笑っていると、
「なんだよ、笑うなよ。」
と、怒ってしまったのか、
向こうのベンチの方へ行ってしまった。
私は急いでそのあとを追いかけた。
「ちょっと!冗談だって。」
すると亜嵐はニヤッとして、
「やっぱりな。絶対追いかけてくると
思った。別に怒ってねーよ(笑)」
「なによそれー。追いかけてくるって
分かってたんだ。」
「あー俺アイツより夢希のこと
わかってる気がするー!!!」
と意味不明なことを言った。
「アイツって?誰?」
「お前は知らなくていいんだよ。
気にすんなー!よし!帰るぞ!!」
そう言って半ば強引に私の腕をとり
家まで送ってくれた。