キミのとなり
授業が終わり放課後。
今日は時間すぎるの早いなーと
思いながら夏菜と部室へ向かっていた。
「…あ!!!やっば!!!記録ノートとジャージ
教室だ…。ごめん!!取ってくるから
先に部室行っててー!!!」
夏菜にそう告げ、ダッシュで教室の
前までつくと、誰かが教室にいるのが
見えたので隠れて出るのを待った。
きっと告白かなんかだろうと思い
そっと教室を覗くと、そこにいたのは
飛雅と亜嵐だった。
「亜嵐、お前さ、ぶっちゃけ
今好きな人とかいる??」
…ん?えーっと飛雅ってまさかの
ゲイ?なわけないよね(笑)
「いるけど、どうした急に。」
「いや。じゃあ唐突に聞くけど、
それって夢希か??」
ちょうど電車の音で最後の方が
しっかり聞こえなかった。
「だったら、どーする??」
「…。」
「お前も好きなんだろ?
行動とか態度見てればわかるよ。
先に部室行ってるわー。」
そう言い亜嵐は教室を出ていった。
どうやら好きな人の話をしている
ようだったが、肝心なところが
聞こえなかったのが残念だった。
「飛雅にも好きな人いたんだ。」
私は少しだけショックを受けた。
部活どころじゃなくなりそう
だったけど、夏菜に全部任せるわけには
いかないので、急いでジャージと記録ノートを
とり、部室に向かった。