甘党オオカミくん
「…ハハッ!!なんだよ。いらないって言ったくせに体は正直だな」
指摘されて一気に顔に熱が集まってくる。
うぅ…ホントにね。
だけど、別にお腹で返事をするつもりはなかったんだけどね…。
…というか。
「し、仕方ないじゃん!!まだお昼食べてないんだもん!!」
お腹が鳴って当然なんだよね。
「そうだったっけ?」
「そうなんです!!」
ツボに入ったのか言い訳すればするほど、仮名くんはおかしそうに笑う。
仮名くんはひとしきり笑ったあと、はぁ、とひとつため息をついてから「座れ」と言うようにベンチを軽く叩いた。
私が座ると仮名くんは広角を上げてニヤリと笑う。