甘党オオカミくん

なっ…なにこれっ!!

めちゃくちゃおいしいぃいぃっ!!


一口目から舌の上に広がるイチゴとカスタードの絶妙なハーモニー。


甘酸っぱいイチゴがカスタードとナパージュに挟まれてなんともいえないおいしさを生み出している。


それでいて、甘過ぎず、上品な味に仕上がっている。


あまりのおいしさに手が止まらず、あっと言う間に完食してしまった。



「ごちそうさまでした。すっごくおいしかったよ!!」



「ふっ…食べたな」



満面の笑みを向けると仮名くんはニヤリと意地悪な笑みをその顔に浮かべた。


まるで獲物をいたぶろうとする狼のような瞳を向けられて、かるく身がすくんだ。


あ、なんだろう。イヤな予感がするような…。

そういえば…かわいいけど、この人って不良だったんだっけ。


なんともいえないプレッシャーを感じて、仮名くんから距離をとるべくわずかに横にずれた。


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