甘党オオカミくん
「アメじゃないもの?」
アメ以外に今私があげられる甘いもの…
「そう、愛実からの…」
私からの…って、まさか!
その先に続く言葉がすぐに思い当たり、私の背中がザッと凍りついた。
とーやはアメじゃなくてマフィンが欲しいんだ!!
どうしようっ。
とーやはきっと楽しみにしてたんだ。
マフィンがないなんてとても言えないよ!!
焦げてても、まずくても渡すべきだったのかなぁ?
でも…そんなことしたらとーやは…。
行き着いた答えに泣きそうになりながら伊織に視線を送る。
助けて、伊織。
マフィンがないなんて言えないの。