一人じゃんけん
七節 対立
「ちょっと来い、長尾」
「へ?」
小椋大樹にそう言われたかと思えば、私は腕を捕まれ廊下にひきずり出された。
「な、なんのつもり?」
「いやさぁ、さっきのことで誤解が――」
「何、照れ隠し!?」
「だから、あいつのことは好きとか言う以前に――」
「別にあんたの恋事情なんてどうでも――」
「紅子とはイトコなんだよ!」
イトコ……
従姉妹……
従兄弟……
「イトコぉー!?」
「声でけーよ」
「だって、イトっ、イ……イトコンニャク!?」
「いや糸こんにゃくじゃないから」
え、え、私……てっきり――
「ごめんっ」
自分の勘違いをようやく自覚して、急に恥ずかしさが込み上げてきた。
呆れたように苦笑いする小椋大樹。
「それを勝手に恋だ愛だって騒ぎ立てて……」
「ごめんってぇ!」
「笑い堪えるの必死だった」
「S! Sだ、ドS!」
「SとかMとかは関係ないだろ」
「へ?」
小椋大樹にそう言われたかと思えば、私は腕を捕まれ廊下にひきずり出された。
「な、なんのつもり?」
「いやさぁ、さっきのことで誤解が――」
「何、照れ隠し!?」
「だから、あいつのことは好きとか言う以前に――」
「別にあんたの恋事情なんてどうでも――」
「紅子とはイトコなんだよ!」
イトコ……
従姉妹……
従兄弟……
「イトコぉー!?」
「声でけーよ」
「だって、イトっ、イ……イトコンニャク!?」
「いや糸こんにゃくじゃないから」
え、え、私……てっきり――
「ごめんっ」
自分の勘違いをようやく自覚して、急に恥ずかしさが込み上げてきた。
呆れたように苦笑いする小椋大樹。
「それを勝手に恋だ愛だって騒ぎ立てて……」
「ごめんってぇ!」
「笑い堪えるの必死だった」
「S! Sだ、ドS!」
「SとかMとかは関係ないだろ」