恋は偶然と必然の名のもとに
『今日、なんか用事でもある?ないよね〜?広々としたマンションで一人暮らしをするお姫様にはw』

「うるさいっての…。別にコレと言って用事なんてないけど、どこ行くの?」

『どこっていうか、新しい洋服欲しくってさぁ。ほら、リュウ達と遊ぶときに着てくやつ』

 えっ、アヤカなんか気合入ってない?

「ほほぉ〜、リュウさんと会う”ため”に、ねぇ〜。ふぅ〜ん」

『ちょっ!なによ、誤解しないでよー!たまたま新しい服が欲しいかったってだけだから!』

「ふむふむ〜」

 そういえば去年、アヤカに彼氏が出来たけどすぐ別れたって話し、周りのヒトから聞いたことがあったけど、それから今日まで彼氏が出来たとか聞いてない。
 
 恐らくだけどア、ヤカはリュウってヒトのことが好きなんだと思う。

 中学の時から思い続けてたのかなぁ。

 いつもはサバサバした性格なアヤカだけど、好きなヒトのためにオシャレしようとしてるのを考えたら、妙にアヤカのことが可愛らしく思えてきた。

「別にいいよー。寒くなってきたし、わたしも何か欲しいなって思ってたから」

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