恋は偶然と必然の名のもとに

 そして、一週間程経った学校の帰り道だった。

 コンビニで買ったガリガリ君をガシガシ食べながら並んで歩いていたアヤカが、思い出したように話しを切り出してきた。

「でさ、リュウとさ、どこで遊ぶって話になっててさ、ねぇ?」

「へ、…リュウ?」

 と、一応、しらばっくれてみるわたし…。

「だーかーら-、リュウは今度一緒に会うあたしの中学の時の同級の男だってば!
でさ、そのリュウとどこで遊ぼうかって話になっててさ、高校生だとイロイロきついぢゃん?制限とか」

「ま、まぁそうだろうね…」

「ちょっ、他人事みたいに言わないでよ-、夕璃も参加メンバーのひとりなんだからねっ」

「え…、ちょっと待って、参加メンバーとか、そのリュウってヒトが男友達連れてくるのは聞いてたけど、そんなにいっぱい連れてくるの…?!」

「うにゃ、あたしと夕璃と、リュウとリュウの友達の4人だけだよん」

「う、うん…、ならいいんだけど…」

 いずれにせよ2対2かぁ…。
 
 人がいっぱい集まってガヤるのも面倒だけど、2対2っていうのもなんかなぁ…。
 
 結局のところ、アヤカはそのリュウってヒトと同中だったわけで、恐らくアヤカが話すのはリュウってヒトがメインになるワケでしょ。で、もう1人のヒトとわたしがって…。

 きっと気詰まりな雰囲気になるんだろうな…。

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