肥山君がかっこよすぎて辛いんですが!!
肥山君がかっこよすぎて辛いんですが!!
1年前の雨の日の4月。
「やったー終わったぁー!」
今日1日が終わった幸せと感動をその手に。
誰?笑
「未苑、入学当初から目立ってんじゃないわよ」
「ごめんぴーや」
そう言ってきたのは中学から同じ雅ちゃん。
「全く」
はい、全くです。
「うわ!雨降ってんじゃん!」
周りの男子が言ったのが耳に入る。
「今日私傘持ってきてないよー」
私は雅ちゃんに言う。
午後から雨が降ると知らなかったよ!
午前はあんなに晴れてたのが嘘みたい。
「私も持ってきてないや」
ですよねー
雅ちゃんとは同じ中学でも帰る方向は真逆なので私はいつも一人で帰る。
仕方ないな。
走って帰ろう。
私は雅ちゃんに
「走って帰るね!ばいばーい!」
と言って教室を出た。
入学したばっかりで学校に慣れていない私はたまに一人だと行き先を間違ってしまう時がある。
だか!
靴箱には一人で行けるようになったんです!
をぉー!!!
パチパチパチパチ。
なぜなら?
一刻も早く帰りたいからだよ!
そういうどーでもいいのは頭に入るんだ!
外に出たらやっぱり雨で。
って、止んでるわけないけどね!
よーし!走るぞー!!
と、気合を入れて走ったはいいものの…
「うわー、最悪だよー」
なんでこんな時に!?
ありえなくね!?
こういうパターンですか!
鞄のキーホルダーのせいなのね。
それに引っかかって自転車が次々に倒れていった。
おー!のぉー!
だいたいさぁ!
なんで自転車置き場がここにあるわけ?
靴箱を出て門を出る前にこのとてつもなく邪魔な自転車置き場。
引っかかって当然じゃん!
しかも私走ってたんだよ?
てか!!
ここに駐輪場があるのがおかしいんですが。
あれ、これ2回目?笑
あーもうっ、
私はため息をつきながら2台目の自転車を起こそうと手をかけたときだった。
誰かが何も言わずに私が起こそうとした自転車をそっと起こした。
「あ、あの…」
「…」
何も言わない。
誰だろう。
って、まずはお礼を言わなきゃ!
「ありがとうございます」
同じ年なのか先輩なのか分からなかったのでなんとなく敬語。
そんで返ってきた言葉は
「…いいよ別」
だった。
「…」
あ、はい。
それからというもの、倒れた自転車を起こすのを手伝ってくれた。
ありがたや。
「ありがとうございました」
「あんた傘ないの?」
「あ…はい。走って帰ります!」
「これ使っていいよ」
彼は私に傘を差し出した。
第一印象はものすごく綺麗な顔をしていたこと。
顔は整ってて、
運動部っぽくて、
髪はワックスで綺麗に整えられてて、
つい見とれてしまった。
やば!
よだれでる!
「あっ、いやでも。あなたが濡れます!」
って、私が言うと彼は
「いや、自転車だから傘させないし」
と言った。
あ、そっか。
危ないから自転車は傘させないもんね。
「だからいいよ。濡れるよりマシでしょ」
彼の言葉に引かれて私は彼から傘を受け取る。
「ありがとう…です」
私は彼が自転車に乗って門を出ていくのを見送った。
あれ、私…
なんか心臓バクバクしてない?
体育のあとじゃないのに…。
それから次の日。
私はそわそわしていた。
昨日あの傘を借りたまでは良かったんだけどさ。
返さなきゃじゃん?
で、そこで問題よ。
あの男の子…誰。
あんなイケメンな人…分かんないや。
まずこのクラス内の人の名前も分かんないし。
ま、それはいいとして、同じ学年かすら分からず。
聞いとくんだった私のバカ!
はあーあ
なんか私借りパクみたいになんじゃない?
借りパク決定?
自分で言うのが切ないけど、うぜぇ。
あっと。
チャイムがなる。
それと同時に入ってくる担任。
ちょっとねぇ!
遅れてきなさいよ!
チャイム丁度に来るとかそういうのいいから。
「はい静かに!」
ってダメだ私!
昨日のことがあってから頭がおかしくなってるよー!
おかしいのは元からなんだけど。
こんないちいち1つひとつに突っ込んでバカしてたらきりないよー!
「出席取るぞー」
ガラガラガラガラ
と、教室のドアが開く。
あーあ、遅刻者ですかい。
へいへい。
「いきなり遅刻か。お前名前は」
と、担任が言う。
その時私は気づいた。
その遅刻した人が
「肥山彼方です」
昨日の彼だということに。
「やったー終わったぁー!」
今日1日が終わった幸せと感動をその手に。
誰?笑
「未苑、入学当初から目立ってんじゃないわよ」
「ごめんぴーや」
そう言ってきたのは中学から同じ雅ちゃん。
「全く」
はい、全くです。
「うわ!雨降ってんじゃん!」
周りの男子が言ったのが耳に入る。
「今日私傘持ってきてないよー」
私は雅ちゃんに言う。
午後から雨が降ると知らなかったよ!
午前はあんなに晴れてたのが嘘みたい。
「私も持ってきてないや」
ですよねー
雅ちゃんとは同じ中学でも帰る方向は真逆なので私はいつも一人で帰る。
仕方ないな。
走って帰ろう。
私は雅ちゃんに
「走って帰るね!ばいばーい!」
と言って教室を出た。
入学したばっかりで学校に慣れていない私はたまに一人だと行き先を間違ってしまう時がある。
だか!
靴箱には一人で行けるようになったんです!
をぉー!!!
パチパチパチパチ。
なぜなら?
一刻も早く帰りたいからだよ!
そういうどーでもいいのは頭に入るんだ!
外に出たらやっぱり雨で。
って、止んでるわけないけどね!
よーし!走るぞー!!
と、気合を入れて走ったはいいものの…
「うわー、最悪だよー」
なんでこんな時に!?
ありえなくね!?
こういうパターンですか!
鞄のキーホルダーのせいなのね。
それに引っかかって自転車が次々に倒れていった。
おー!のぉー!
だいたいさぁ!
なんで自転車置き場がここにあるわけ?
靴箱を出て門を出る前にこのとてつもなく邪魔な自転車置き場。
引っかかって当然じゃん!
しかも私走ってたんだよ?
てか!!
ここに駐輪場があるのがおかしいんですが。
あれ、これ2回目?笑
あーもうっ、
私はため息をつきながら2台目の自転車を起こそうと手をかけたときだった。
誰かが何も言わずに私が起こそうとした自転車をそっと起こした。
「あ、あの…」
「…」
何も言わない。
誰だろう。
って、まずはお礼を言わなきゃ!
「ありがとうございます」
同じ年なのか先輩なのか分からなかったのでなんとなく敬語。
そんで返ってきた言葉は
「…いいよ別」
だった。
「…」
あ、はい。
それからというもの、倒れた自転車を起こすのを手伝ってくれた。
ありがたや。
「ありがとうございました」
「あんた傘ないの?」
「あ…はい。走って帰ります!」
「これ使っていいよ」
彼は私に傘を差し出した。
第一印象はものすごく綺麗な顔をしていたこと。
顔は整ってて、
運動部っぽくて、
髪はワックスで綺麗に整えられてて、
つい見とれてしまった。
やば!
よだれでる!
「あっ、いやでも。あなたが濡れます!」
って、私が言うと彼は
「いや、自転車だから傘させないし」
と言った。
あ、そっか。
危ないから自転車は傘させないもんね。
「だからいいよ。濡れるよりマシでしょ」
彼の言葉に引かれて私は彼から傘を受け取る。
「ありがとう…です」
私は彼が自転車に乗って門を出ていくのを見送った。
あれ、私…
なんか心臓バクバクしてない?
体育のあとじゃないのに…。
それから次の日。
私はそわそわしていた。
昨日あの傘を借りたまでは良かったんだけどさ。
返さなきゃじゃん?
で、そこで問題よ。
あの男の子…誰。
あんなイケメンな人…分かんないや。
まずこのクラス内の人の名前も分かんないし。
ま、それはいいとして、同じ学年かすら分からず。
聞いとくんだった私のバカ!
はあーあ
なんか私借りパクみたいになんじゃない?
借りパク決定?
自分で言うのが切ないけど、うぜぇ。
あっと。
チャイムがなる。
それと同時に入ってくる担任。
ちょっとねぇ!
遅れてきなさいよ!
チャイム丁度に来るとかそういうのいいから。
「はい静かに!」
ってダメだ私!
昨日のことがあってから頭がおかしくなってるよー!
おかしいのは元からなんだけど。
こんないちいち1つひとつに突っ込んでバカしてたらきりないよー!
「出席取るぞー」
ガラガラガラガラ
と、教室のドアが開く。
あーあ、遅刻者ですかい。
へいへい。
「いきなり遅刻か。お前名前は」
と、担任が言う。
その時私は気づいた。
その遅刻した人が
「肥山彼方です」
昨日の彼だということに。