君の全てを誰よりも愛そう
君の全てを誰よりも愛そう




んー・・・。


紗絵、大丈夫か?


恵さんは大人だし、悪い人ではない。


だから派手に揉めたりとかはないだろうけど。


それにしても病み上がりだしな。


紗絵の体にも負担がかかるんじゃねーの?



「兄さん、そわそわしすぎっすよ」



紗絵が恵さんと二人で話したいというから、俺は近藤をつれてコンビニまで来たわけだけど・・・。


ぶっちゃけ気になって仕方ないし。



「何分、たった?」

「五分くらいじゃないですか?」



そうか・・・。


まだ、五分か。



「近藤、コーヒーでも飲むか」

「あ、チキンも食いたいっす!」

「食べ盛りだもんな」



食え食え。


俺も高校のときはコンビニのホットスナック好きだったな、そいや。



「あの姉さんって・・・やっぱあれっすよね、元カノ」



コンビニの前で二人で座り込み、俺はコーヒーを飲み近藤はチキンをパクパク。



「そうだ。中学生のときの」

「うへぇ!?中学生で年上と付き合ってんすか?プレイボーイっすね、兄さん」



ぜんっぜん、プレイボーイじゃなかったけどな。


自分から興味もったことなんて、ないんだ。


それこそ、紗絵だけ。



「俺には、紗絵だけだよ」



本当に、紗絵だけだ。



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