君の全てを誰よりも愛そう
「ん・・・あれ・・・?」
眩しさに目を開けば、事務所のソファだった。
いやいやいやいや、まてまてまて!
俺って仕事の休憩中に寝てただけだよな!?何で朝になってんだ。
「これ、俺が紗絵にかけてた上着・・・って紗絵は!?」
何故か紗絵にかけといたはずの上着が俺にかかっていて、深夜だったはずなのにもう朝で。
「終わってる・・?」
俺が翻訳していたはずの書類が・・終わってる・・・。
手書きですらすらと書いてあるから、あとはパソコンに打ち込んで印刷するだけ。
しかも確認のため読んでみたら完璧っぽいし。
誰が?
仁さんが英語出来るわけないし、紗絵?
でもまだ中学生だし・・・。
でもこのカワイイ感じの文字は、やっぱり紗絵だよな。
鍵ないって言ってたくせに、どこいったんだよ。
心配すんじゃねーか・・・何も言わないで出てくなっての。