君の全てを誰よりも愛そう
「じゃあ、俺のお嫁さんになって、ずっと一緒にいよう?」
抱きしめた紗絵にそう問えば、紗絵は何度もコクコクと頷いてくれた。
紗絵が、俺のお嫁さんになってくれる。
こんなにあったかい気持ちは初めてだ。
こんなに嬉しいのも初めてだ。
「紗絵、指輪はめさせて?」
紗絵の顔真っ赤だ。
泣きじゃくったせいで髪が顔にはりついてる。
「目がうさぎさんになってんぞ」
右手でそっと紗絵の目にかかっていた髪をよけてやる。
涙目で俺を見上げる紗絵に理性崩壊しそうだ・・・。
けどみんながいるし、夜のお楽しみだなそのへんは。
「ん、ぴったりだな!」
もう一回紗絵の目の前に膝をついて、可愛くてキレイな手をとって薬指へと指輪をはめた。
婚約指輪って女が貰って嬉しいものだと思ってたけど、違うんだな。
紗絵の指に輝くダイヤモンド。
俺が紗絵のために選んだもの。
それをつけてくれている紗絵をみて・・・ああ、俺の嫁さんになってくれるんだなぁって嬉しくなる。
「ありがとう、コウくん」
「俺も、ありがとうな紗絵」
微笑みあったこの瞬間、俺は一生忘れないだろうな。
「おめでとう~!!いいモノ見させてもらったわ!」
「良かったな、コウ。こんな可愛い嫁さんもらえて」
さっきまで静かに見守ってくれていた斎藤さんと仁さん。
祝福してもらえてんだな、俺たち。
仁さんはキューピットだし、斎藤さんも俺と紗絵の関係にかなり貢献してくれてる人物で。
その人たち祝福してもらえるなんてかなり幸せだ。
ありがとう、紗絵。
紗絵のおかげで俺は今こんなに幸せだ。