君の全てを誰よりも愛そう



ある日、部活の朝練のために早めの登校をすると教室の入り口から佐伯の姿を発見。


時計をみると・・・まだ七時だ!


佐伯何してんのかなー?


そんなことを思いつつ、教室に足を踏み入れる。


あれ?佐伯外に出ちまった。


教室の後方にある外へと繋がる引き戸から佐伯は出ていった。


何してんだろ・・・。


き、気になるんですけどー!!



「べ、別に覗きにはなんないよな・・・?」



とりあえず自分の席に荷物をおいて窓際に近づく。


ひょこっと隠れるようにして窓から外を覗くと、ジョウロを持った佐伯。



「あの花壇、佐伯が面倒みてたのかぁ」



俺らのクラスの目の前にある花壇。


いつも綺麗に整ってるなーとは思ってたけど、それは佐伯がこうして花の世話をしてくれていたからなんだな。


・・・心が、キレイなんだろうな佐伯。


ますます気になるぜ。


だけど、佐伯はいつもどことなく悲しそうにみえる。


俺の思い込みかもしんないけど!


だからかな?


なんとなく話しかけちゃいけないような気持になるのは。








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