君の全てを誰よりも愛そう



でもなぁ、このままここに放置ってわけにもいかないし。


鍵がないってのに家に帰れとも言えないし?


警察なんて連れていくのもかわいそうだし。



「暇ならさ、買い出し手伝ってよ。そしたら中でコーヒーでもだしてあげるからさ」



そんな名目で彼女をつれて買い出しへと向かった。



「名前、なんていうの?あ、俺はコウ」

「私は・・・紗絵です。あの、いいんですか?」



何が?と聞けば彼女は俺がこんな時間に制服を着た自分と歩いていたら誤解されるんじゃないかってことを心配していたらしい。


そんなこと心配するなんて良い子なんだな。


ってか、親は何してるんだろうか。



「気にしなくてもいーよ。あんなとこに放っておけないしな?」

「すいません」



横を歩く彼女を見やると緩やかな笑顔だった。


だけど目は笑っていなくて、中学生のはずなのにどこか子供らしさがない。


顔は・・美人系だな、うん。


って、中学生相手に何考えてんだ俺。


ははは、笑えねぇよ。


犯罪だっつの!!

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