君の全てを誰よりも愛そう
「んーと、牛乳とー後は・・紗絵ちゃんこれ、好き?」
紗絵ちゃんにチョコチップクッキーを見せる。
「あ、普通に好きです」
じゃ、買っちゃお~。
紗絵ちゃんって制服来てなかったら中学生には見えないな。
高校生って感じするし。
「今年受験なの?その制服中学校のだろ」
「あ、いえ・・私は2年生なのでまだです」
2年生ってことは、14歳ってこと・・!?
なんか、大人びてない?
おじさんびっくり・・・。
「よっし、じゃあ店帰ろうか」
とりあえずメモのを買ったし仁さんとこ戻んないと。
「あ、私もちます」
「ん、じゃあこっち半分こすっか!」
牛乳とかお酒とか入ってるのは俺が片手で持って、お菓子やら入ってる方を二人で半分ずつもった。
「なんか、コウさんってお兄ちゃんみたいですね」
「え?」
「こうやって二人で買い物袋半分こずつするのって、なんか家族みたいでくすぐったいです」
そういった紗絵ちゃんの表情がなんか切なさそうで、どこまで突っ込んで聞いていいのか分からない。
そもそも今日であったばかりの奴に突っ込んだこときかれたくないよな。
「コウさんだとおっさんぽいからさ、コウくんにしない?おにーちゃんでもいいけど?」
なんとなく暗くなってしまった雰囲気を戻したくてそう提案する。
「じゃあ、私は呼び捨てでいいです。コウくん」
「よしっ!じゃーここの坂ダッシュすんぞ紗絵!」
「ええ!?」
紗絵を引っ張って夜の坂道をダッシュ。
「はあっはあっ・・び、びっくりした!」
昇り切って紗絵をみれば俺の方を見てくしゃっと笑った。
ふーん。中学生っぽい笑い方も出来るんじゃんって思ってしまう様な笑顔。
それに少しほっとした。