腹黒王子様とお見合いした結果
私が何で怒ってるかなんてこの人は全く分かっていないんだろうな、
この人は。
「とにかく!「この子は陸人さんに自分の好きなお菓子を教えたかったんですよ!」
私の言葉に女の子は何度も頭を縦に振った。
すると陸人さんは女の子の頭を優しくなでた。
「悪かった」
女の子は必死に涙をこらえて陸人さんに笑顔を向けた。
「本当に、陸人さんには困りましたよ」
レジを通して会計を済ませ、スーパーを出るころには
私の体も精神的にも疲れ切ってしまっていた。
「悪かったな」
陸人さんはふてくされたように反対をむく。
「もういいですよ」
「...おまえはスーパーで買い物したことあるか?」
「私はありますけど」
「そうか」
「陸人さん?」