腹黒王子様とお見合いした結果



つくも、さん?というのかな、あの女の人。



ずきりと胸が痛む。陸人さんがその人の名前を呼んだだけで、
どうしてこんなに胸が痛むんだろう?


「お前にまだ紹介してなかったよな、九十九の事を」

「え?」

「九十九正太郎。さっきの声、聞こえてただろ?
あんな高い声をしてるが一応男で、俺の秘書だ」


正太郎?秘書?っていうか、あんな可愛い声をしているのに男の人なの!?


「うそ」

「は?」

「本当は女の人じゃないんですか?だって
この前のホテルのときだって、あの人でしょう?
嘘はつかないでくださいよ」



< 141 / 206 >

この作品をシェア

pagetop