腹黒王子様とお見合いした結果


リビングのドアを開けると陸人さんの姿が目の前にあった。


と、同時にどきどきと鼓動が速くなってしまう、私の心臓。


「おかえり」

「ただいま、です…出張は終わったんですか?」

「ああ、予定よりも早く終わったんだ。で、お前を待ってた」

「私?」

「ああ、着替えて来い。出かけるぞ」



陸人さんはいつも強引というかなんというか..
いつも勝手に何でも決めてしまうところがある。



私服に着替えると私が行先を聞く前に部屋を出て車に乗せられた。
横で鼻歌なんか歌いながら運転する陸人さん。
なんか機嫌がいいのが気持ち悪いくらい。
この前まではあんなに不機嫌だったのに。


車を走らせること30分くらい。
着いたのは最近日本に出来たホテルだった。


私もここには何度か来たことがあるからよくわかる。

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