腹黒王子様とお見合いした結果



答えを書いて近くにいる先生に提出する。
問題を正解したので次の問題がある場所まで
移動する。


「千草って毎日ちゃんとニュースみてるんだね」

「あ、うん。お父さんが常に世界の情勢について詳しく知りたいみたいだし」

「さすが」

「全然、大したことじゃないけどね」



本当は世界中を回っているお父さんがちゃんと出張先でも無事か知りたくて
ニュースを見るようになったんだけどね。

今は、陸人さんの無事を祈りながらニュースを見ている。
その国の名前が出るたびに、心臓がきゅうってなってしまうんだ。


だからちゃんと帰ってきてくれた時は素直に嬉しい。
(本人には言ったことはないけれど)

「千草、次の問題行くよ~」

「先に先生に確認してもらわねえとな」

「そうだね」


先生に提出して丸をもらって私たちは次の場所へと向かった。


砂利道を進みながら歩いて行くと、小さな広場が見えてきた。
グループがいくつかいて何か意見を言い合っている。
私たちはとある一つのグループの子たちに話を聞いてみることにした。

「うーん、うちの学校の創立記念日とか正直覚えてないし」

「たしかまだ先だったよね?秋くらいだっけ?」

「そう、でも何月何日か分かんないし」

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