腹黒王子様とお見合いした結果
翌日もそのまた次の日も、私は平和な日々を過ごしていた。
そしてお昼休み、ご飯を食べ終えた私たちは
それぞれの近況報告も兼ねておしゃべり中。
「駄目だ!古典全然分かんない~」
「しょうがない!あの先生何しゃべってるか全然分かんないし」
「でも今日ノート集めたよね。どうしてだろう?」
「あぁ、たまにあるらしいよ。あの先生、
ちゃんと授業聞いてるかチェックするんだって」
「なるほど」
「ねーねー、話変わるけど。引っ越したらさ、遊びに行ってもいい?」
「昌ずるい!俺も行きたい!」
「まだ引っ越すとか決まってないけど」
「えーでも結婚するならそういうことだろ?」
「ちょっと孝大、声でかすぎ!」
あまり大きな声では言えないんだけど。
昌ちゃんと宝生君には知っていてほしいし、
それに二人はよく私の心配をしてくれる。
こんな気持ちになるのはどうかと思うけど。
二人が私を思ってくれていることが、嬉しい。