腹黒王子様とお見合いした結果
「篠塚さん!」
学校が終わってすぐに家に帰り、
おやつの用意をしている篠塚さんに助けを求めた。
「あら、お嬢様、おかえりなさい」
篠塚さんがにこにこ笑顔で迎えてくれる。
「今日は早かったですね」
「うん、少し..篠塚さんにお願いがあって」
「お願い、ですか?」
「うん。実は…」
篠塚さんにすべてを話した。
だから婚姻届を落としてしまったことも。
それをクラスメイトに拾ってもらって
目の前で破かれたことも話すことができた。
深刻な話なのに。篠塚さんはなぜかくすくすと笑っていて、
本気で話している事を伝えたのに彼女は信じられない言葉を口にした。
「きっとその彼、お嬢様の事をお好きなんですね?