嘘つき少女は君を愛せなかった

驚きと美少年

翌日

プルルルル・・・
 プルルルル・・・ ガチャ

<もしもし~
おはよう、ルイ。言いたいことあんなら、

登校のとき、いってよねえ。

まだ、ねてたん__>

「出るのおっそい!

『私、今日早めに登校する』って、

どうやったら登校の時伝えられるのよ!

?あ、あとあの勝負、私の完全勝利だから!じゃね。」

<え、ちょ__>

ブツッ

グチグチ言われる前に電話を切り、

カバンを背負う。

こんなに早い時間に、

私が登校するなんて絶対の前代未聞だろう。

そしてきっと、

これからは、こういうことはないと言うのも、

絶対だ。

「行ってきます。」

てくてくと、止まることも振り返ることもなく、

学校へ向かう。


ほとんどの人・・・来てないね。

来てるといえば、

朝練、勉強する人・・・。それくらいだろうか。

7時57分。

まずい。こちらが時間を指定して遅れるとは、

嘘つきの名が廃れる・・・

いや、嘘つきだからこそ遅れれば・・・。

思わずククっと笑いこみ上げる。

屋上。

今の時間は8時ピッタリだ。

私は水タンクの裏に隠れてた。

ギィ・・・

「指定したくせに、遅刻かよ・・・。」

イラついた声が耳に入る。

今だ・・・!

そおっと、足音を立てず近づく。
トン

「うおおおお!?」

「クク・・。

 あははは!!!おっもしろーい・・・て、あんた!?」

「お前こそ!!!」

振り向いた、彼の顔は

学校一カッコイイと言われてる、アイツ

夏目 恋だった。
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