時空(とき)を越えて KA GU YA【前編】
「愛舞…」
「愛舞、朝だよ」
『…っ…え?…えええっ!?』
「どうした?」
『か…か…か…かかか!かぐ!かぐ』
「……何!?」
『だ…だ…だって!ち…近いっ!』
「近いって!?
一緒に寝るって言ったのは
愛舞だよ」
『やあーっ!恥ずかしいっ!!』
「恥ずかしくないだろ」
「キスしてる時の愛舞も
可愛くて好きだよ」
『……!?きゃあーっ!!!』
「あははは!
ほら、遅れるよ」
『は…は…は…はいっ!!
今、起きますっ!』
「あははは!何でまた敬語?」
昨日の夜は
どうかしてたんだ、私。
恥ずかし過ぎて
輝夜の顔が見れない。
「愛舞、こっち向け!
なんで目を反らすの?」
輝夜は無理矢理
自分の方を向かせると
私の鼻を甘噛みした。
『痛いよー、輝夜っ』
「こっち向かないから」
『……だって…』
「好きならキスして当り前だろ?」
『……う…うん』
すっかり輝夜のペースだ。
『輝夜、今夜も居る?』
「うん!居るよ」
『良かった!』