時空(とき)を越えて KA GU YA【前編】
「うー、おはよう
お花、元気になったね!」
『…えっ?!澪衣
見に行ってくれたの?』
「もっちろん!」
『澪衣、ありがとう
私、遅くなっちゃって…』
「いいの!いいの!
放課後が、楽しみだね」
『うんっ!!』
澪衣は自分のことのように
喜んでくれた。
教室の掃除が終わり
ようやく部活動の時間だ。
『澪衣、行って来るね!』
「うん!行ってらっしゃい」
私は、花壇へと急いだ。
『……わああー!!』
澪衣が言った通りだった。
花も葉も、生き生きとして
茎もピンと立っていた。
『元気になってるー』
その場にしゃがみ込んで
暫くの間、眺めた。
たとえ傷ついても
健気に頑張る、お花達。
綺麗なだけじゃない。
可愛いだけじゃない。
その、ひた向きな姿に
私達は、癒されるんだと思った。
真心こめてお世話しなきゃ!