き み さ え い れ ば 。
「……、…くん、高山くん!」
『っ、あ』
課長の声で、ふと我にかえった。
『え?』
「大丈夫か?」
『……えっと』
「大丈夫じゃなさそうだな」
苦笑いしながら
わたしの横に腰をおろす課長。
「覚えてるか?
倒れてる颯大を見付けて
泣きながら電話してきたんだよ」
『倒れて、る?』
そうだ……
わたし、課長に頼まれて
荻野さんを探しに行って……
それで……
あの場所で倒れている
荻野さんを見付けて……
*