き み さ え い れ ば 。
運命の日
荻野さんと再び会って、
近くのお店に入って話すことになった。
「ごめんな、急に」
『いえ……』
「電話で泣いてたよな?嫌やった?」
『……、』
面と向かって話すのは苦手なのに
こんな話題だと余計に話しづらかった。
「好きだよ、俺は。高山のこと」
『でも、わたしとは……
その……色々あわないことがあるって
知ってますよね?』
これから先、
もしかしたら訪れるかもしれない未来。
わたしたちはまだまだ若いし
第一、この関係が続くかどうかも
わからないのに……
これから先のことを考えるのは
早いのかもしれないけど。
*