き み さ え い れ ば 。

《家族》の話。

俺や高山にとっては、
あまり触れられたくない話。


俺の家は地元では有名な地主の家で、
屋敷のような大きな家に
両親と兄2人と俺の5人で住んでいた。

出来のよかった兄たちは可愛がられ
おまけのように最後に産まれた俺には
興味も愛情もなかった。

幼少期から祖父母の家に入り浸り
祖父母が本当の両親のように育ててくれた。
裕福ではなかったけど幸せだった。

でも、かわいがってくれた祖父母は
俺が中1のときに事故で亡くなった。

俺は家に帰りたくなかったし
両親も家にはいて欲しくなかったようで
祖父母の家で生活することが
多くなった。

当時はお金が無く、
両親に頼らなければいけないのが
何よりの苦痛だった。



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