き み さ え い れ ば 。
『本当にごめんなさい……
もう……なんて言えばいいか
わからないんです』
「'俺は……前にも言ったと思うけど
別れる気はないよ'」
『……』
「'これから先のこととか
俺が考えさせてたのかもしれないけど
春佳が嫌がってるのに
無理にしようとか思ってない'」
わかってる。
何回もそんな話はしたし、
その度に、同じようなことを聞いた。
でも。
『わたしじゃない方がいいなって
思ったんです』
「'どういうこと?'」
『幸せになって欲しいんです。
大切な人だから……
わたしといて我慢するばっかりじゃなくて
自分の思うようにして欲しいんです』
*