き み さ え い れ ば 。

別れたことを
引きずってるわけではない。

ただ、付き合っていたころにもあった
話しづらい感じが強くなっていた。

周りに人がいれば普通に答える。

でも、わたしと荻野さんしか
いないところだと、
荻野さんと目線を合わせることも
出来なかった。


「なんか……避けてる?」


さすがに気になったのか、
荻野さんから聞かれた。


『すいません……
わたしも自分がわからないんです』


なんでこんな行動をするのか
自分でもわからなかった。


そんなことが続けば
荻野さんも嫌になってくるのは当然で
荻野さんが話しかけてくるのも少なくなり
わたしたちの距離は
どんどん大きくなっていった。



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