き み さ え い れ ば 。

「'なんか……嫉妬してるわ、俺'」

『はい?』


「'中川に'」


中川さんはバイトの頃から
お世話になっていて慕っている先輩。
話す機会が多いのは当たり前で
わたしは特に気にしていなかったけど……


「'楽しそうに話してるし……
俺も入りたいなってめっちゃ思った'」

『なんですか、それ』

「'だってさー
春佳が楽しそうに話してるの
見るだけとか嫌やし。
俺も一緒に話して笑って欲しい'」

『話しかけてもらったら
ちゃんと返してるつもり……
なんですけど……』


(目線は合わさんし、笑わんけど)



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