き み さ え い れ ば 。

仕事が一段落したのは
定時を2時間過ぎたころだった。

余程、怖い顔をしていたのか
疲れた顔をしていたのか、
残っていたほかの人は
お疲れ様ですと苦笑いしながら
足早に帰っていった。


「はぁ……」


落ち着いて今日を振り返って
今さら昼間の自分の行動を悔いた。

他のやつと仲良くしてるのを見たからって
八つ当たりのようにキツく言って……

アホか、俺は。

ため息をつきながら
誰もいない会社を重い足取りで出た。


side荻野end



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