き み さ え い れ ば 。
『……ひとりにしたくないです』
「昔から、ひとりには慣れてる」
『慣れないでください』
「それを……春佳がゆうのか?」
『っ、わたしは……』
わたしは、荻野さんを
ひとりにしたかったわけじゃない……
「ひとりは慣れてる。
誰にもすがりたくなくて
ずっとひとりで生きてきた。
春佳と一緒にいるようになって
ひとりじゃないんだと思ったけど……
やっぱり、ひとりになった。
だったらもう……
このままずっと、ひとりのままでいい」
頼むから出ていってくれ
わたしはまた何も言えないまま
荻野さんから離れるしかなかった。
*