き み さ え い れ ば 。

『わたしといたら
荻野さんの夢が叶えられない……
だから、別れたんです。
でも……間違いだったんでしょうか?
荻野さんをひとりにしたかった
わけじゃないのに……』

「颯大のこと、
嫌いにならないでやってくれないか?」

『嫌いになんてなれません……
荻野さんのことが好きです』

「そうか」

『課長……
わたしは、荻野さんのそばに
いるべきじゃないと思ってたんです。
でも……今、荻野さんのそばにいたいと
心から思うんです。』

「うん」

『荻野さんは、こんなわたしを
受け入れてくれるでしょうか……?』

「……今の颯大じゃ難しいだろうね。
たぶん、誰がそばに行っても
拒絶すると思う。」

『それでも……』



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