き み さ え い れ ば 。

いつも通り進んでいく1日。

荻野さんの疲れや忙しさは
目に見えてひどくなっていた。

どう見てもちゃんと休めていないし
ごはんも食べられてなさそうだし
顔色も悪いように思えた。


『荻野さん、大丈夫でしょうか?』

「なんで?」

『なんか、痩せたように見えませんか?』

「えー?そう?
確かに、あんまり覇気ってゆうの?
元気はなさそうだけど……
んー、ほかは普通に見えるけど?」

『そうですか……』


わたしだけかな?
気にしすぎなのかな?

そう思っていたら
課長が荻野さんに話しかけた。


「荻野、お前、ひどい顔だな」


課長が話しかけるときだけ
返事する荻野さん。


「そうですか?」


素っ気ない返事でも
してくれるだけマシだ。

それにしても、
課長もやっぱり思ってたんだ……
わたしの思い過ごしじゃなかった。



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