き み さ え い れ ば 。

『あれ……』

「ん?どうしたの?」

『荻野さん……
まだ戻ってきてないんですね』

「そういえばそうだね」


課長にああゆわれたとしても
タバコを吸えばすぐに帰って来るだろうと
思っていた荻野さんは、
気付けば30分経っても
まだ帰ってきていなかった。


「さすがに疲れて、
ほんとに1時間休むんじゃない?」

『そう……ですかね』


なんだか、モヤッとした思いが
心を支配した。


(いくら休めと言われたからって
本当にこんなに休むかな?)

(本当に休んでるだけならいいけど……)

(なにかあったんじゃ……)


考えれば考えるほど不安になった。



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