青の、果実。
「おばぁちゃん幡山くんいるかな?
体調悪いって皆が言ってたから。」
「いや、渚は、体調は良いんだけどなぁ。」
おばぁちゃんが少し濁らして言うもんだから
不思議に思った。
「そっか、良くなったならいいんだ…。」
「明日には学校行かすけん、
マコちゃんが心配することじゃなかよ。」
おばぁちゃんが優しく微笑んでくれて
安心しつつ
わたしは手に持っていた大きい袋を
カウンターに置いた。
その瞬間、ドタドタと二階から降りてくる階段の音が響いた。