青の、果実。

あんまり遠くへ連れ込んだら行かんよ、
って心配してくれているおばぁちゃんの声がした。




「外出て平気?」



「あぁ、家に居てもする事ないしな。
それよりありがとうな、
見舞い来てくれたんだろ。」



恥ずかしくなって
ちょっと近く寄っただけだからってわたしは嘘をついた。



近くに寄っただけなら
あんなに買ってこないだろって幡山くんは笑ってくれて

またわたしは赤面した。




意外にも幡山くんは元気で
その姿を見て、ついわたしも笑顔になる。



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