青の、果実。
「ははっ、黒川ってよく喋るよな。
面白い。」
「あ、ごめん…ずっと自分の話ばっかり。
病み上がりなのにごめんね。」
わたしが話し終わる頃には
浜辺まで到着していた。
「でも、よかったな。
古谷達もわかってくれたって事だろう。
しっかり自分の意見貫けば
相手にも伝わるんだよ。」
「幡山くんのおかげだよ、
本当にありがとう。
勉強頑張らないとだね!」
よいしょっ、と二人で原っぱに腰をおろした。
夏がもうすぐ来るから
照り出した日差しが少し暑い。