青の、果実。
「黒川っていつもあぁなの?」
「ん…あぁって?」
唐突な質問にわたしは訳も分からず
頭にはハテナマーク。
「この三年、あんな風に無理して笑ってんの?
友達といる時。」
幡山くんの質問は
わたしには理解不能だった。
さっぱり。
わたしが何も言わないでいると
幡山くんは隣で
いや、あいつらのこと友達って呼んでいいのか?
クラスメイトと?って言えばいいのかな。
と、ぶつぶつと独り言を言っていた。
「わたし、無理して笑ってるように見える?」
少し心臓がドキドキした。
こんな質問されたの初めてだったから。
「あぁ、少なくとも俺はそう思った。
名前忘れたけどあいつらと一緒にいて楽しいの、黒川は。」
そう幡山くんに質問をされて考えてみる。
わたし達の学校は人数も少ないから
このままクラス替えもせず三年間ずっと一緒なメンバーなわけで。
レイナちゃん達ともずっと一緒だった。
一緒に居て、楽しい。
楽しくない。
…なんでだろう。
そんなの、考えたこともなかった。
「でも、こんなわたしなんかと仲良くしてくれてるし。
レイナちゃん達には申し訳ないと思ってるの、わたしは。」