青の、果実。

「めんどくせぇ。
だから女には興味ねぇんだよなぁ。」


パタンっと漫画を閉じて光太郎は立ち上がった。




「帰るの?」


「いや、アイス買いに行く。
マコも着いてこい。」


「えーやだよ。一人で買って来てよー。」


「奢ってやるから。」




そう言われると行かない訳にはいかないのだ。
わたしもすぐさま立ち上がる。

それを見ては光太郎は笑っていて、
本当にわたしの扱い方を知っているんだから、困る。



近くのコンビニまでは歩いて十分くらいだけど
この辺でもあまりコンビニと言う物自体が少ないし、
夜道になると結構人通りは少ないから
一人でコンビニに行くことはあまり無い。


だからこうやって、光太郎が誘う時くらいだけだ。


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