青の、果実。

「ウソ、そうだったけ?」


「忘れてたの〜?ま、いいやっ。
お弁当なんて帰ってから食べなよ!」


「え、でも…。」


わたしはお弁当が入った袋をぎゅうっと握りしめる。


「ほら、行くよ〜!」
「ラーメン楽しみ〜。」


三人が廊下へ出て行くのを見て
わたしも慌ててお財布を手に取り
後から着いていく。


そうだよね、
確かに大したもの作ってるわけじゃないんだし
帰ってから食べればいいか。


お財布の中を確認すると
お札は入っていなく小銭が散らばっていた。


お金無いくせに外食するな。って、
お母さんにも言われてるのに
今日だけ、今日だけは、まぁいいよね。







< 7 / 123 >

この作品をシェア

pagetop