青の、果実。

「ありがとうな。
ばぁちゃんと後で頂くよ。
お母さんにもよろしく。」




「うん!とんでもない!」



幡山くんはビニール袋をカウンターの下から取り出すと私に渡した。




「こんなんで申し訳ないけどさ
お菓子いくらでもとっていきなよ。」



お礼だから、と幡山くんは
にこっと笑った。



「そんな…!わたしも申し訳ないよ。」



わたしが恐縮していると
幡山くんはカウンターから出てきて
お菓子を見渡した。



「じゃあ俺が全部食べちゃうけどいいの?」



「え、じゃあわたしも欲しい。」



そう私が言うと喜んで、と言って

幡山くんは高そうなクッキーやジュースを袋に詰めてくれた。


< 72 / 123 >

この作品をシェア

pagetop