青の、果実。

「え〜ユミでもショック受けるくらいでしょ?
そりゃ、あれだけかっこいいもんね、
仕方ないか〜。」


隣のクラスの松林ユミちゃんは
この学校一の美女だと思う。

細くて小さくて女の子らしくて、
男の子はきっと誰でもあぁ言うタイプが好きなんだろうなって
わたしはずっと思ってきている。



「それもニ年も付き合ってるらしいよ、
そんなんに誰も勝てっこないっしょ?」


わたしもそれは初耳であった。

彼女が居るのは聞いていたけれど、
さすがにニ年も付き合っているとなると
さすが都会の恋愛。大人の男だ。

と、感心してしまう。



だからあんなに余裕があるように見えるのだろうか、
彼には。





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