愛なんかいらない
part 2
*...*...*...*
洸がどう答えるのかは興味があったけれど、
立ち聞きするのはどうかと思い
私は静かに回れ右をして、階段を下りた。
洸は優しい。
気持ちを受け入れることが出来なくても仁のように、ただ冷たく突き放すような事はしないだろう。
「ごめんね 今は誰とも付き合う気はないんだ」
そう答える洸の声が、
階段を降りる私の背中を追いかけて来た…。
図書館に向かいながら
私は、洸の言葉を思い出した。
『ララ
僕は愛なんていらないんだよ
そんな不安定なものを求めても、
きりがないだろ?』